オーディオマニアは大変???2017年06月10日 14:40

 *** 熊本・菊陽町からのSusurro(ささやき) ***

 「音楽をいい音で聴きたい」というのは昔からの憧れである。究極は、「超一流プロの生演奏」なのだろうが「物理的」「経済的」「時間的」な理由からこれが実現できるのは極めて困難である。仮に、実現できたとしてもその時1回きりである。

 熊本市内の某百貨店には、音楽鑑賞用のハイエンド(高級)オーディオ装置が備わったサロンがあり、有料で音楽を聴ける空間が広がる。音の再生装置は、数百万円はする巨大なスピーカーや真空管のアンプが正面中央に鎮座している。総額ウン千万円はするのだろうか???

 一方、個人の「オーディオマニア」と呼ばれる人もかなりのお金を注ぎ込んでいるようで、すごいオーディオ装置を自宅に備えてのオーディオライフを楽しまれているのも事実である。しかし、経済面より万人にできることではなく、ごく少数しか実現できないのが現実であった。

 しかしながら、安価でも「オーディオマニア」を体現できる(いい音)装置が存在することがわかった。

 音源>再生装置>アンプ(増幅)>スピーカー で音を聴くわけだが、それぞれの装置が非常に安価(数万円)だけれど決して高額なオーディオ装置にも引けを取らないどころか勝ってしまう方法があった。それは、民生用ではなくスタジオ用のアンプやスピーカーを使うことだった。

 以下に 現在私が使っている 安・安・安オーディオ装置を紹介しよう。

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 音源> CDからのWAVデータ(非圧縮)を iPodで再生

 アンプ> 3万円弱のパワーアンプ(スタジオ用)

 スピーカー> 1) PA用のスピーカー(2台1組で6万円程度) > 時々PAスピーカとして演奏時に屋外でも使用している。
          2) Americaメーカーのスピーカー(2台1組で1万円程度)もいい音がする。 > これは安いが素晴らしい音がする。(コンデンサと抵抗を変更したら更に向上した)

 それぞれは、自作のアナログのケーブル(数百円/1メートル当たり)で接続しているのみ。

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 昨今のアナログLPへの回帰やハイレゾ音源を使う必要もなく、手持ちのCD音源データで十分なサウンドが得られる。

 これならば(総額 5~10万円程度)、音に興味を持っている方はオーディオライフが実現できるのではないだろうか?




歯磨きの大切さ2017年06月10日 14:58

 *** 熊本・菊陽町からのSusurro(ささやき) ***

 当然のことながら永久歯は二度と生えない。このことは誰でも知っている事実である。歯を大事にするには、日ごろのメンテナンスに加え、毎日のケアが必要であることもみんな知っている。

 生活習慣の中で歯磨きをキチンとやってこなかった結果、いくつかの奥歯を虫歯で失ってしまった。奥歯がスカスカの状態でいた40代前半に、「アンデスの笛(ケーナ)」を再び吹こうとしたら、失った奥歯の箇所から息が漏れてしまい、笛の歌口(音を出す部分)へ十分に届かないことがわかった。

 気持ちを入れ替えて、歯の治療に専念することにした。虫歯の治療と奥歯のブリッジ、合わせて親知らずの抜歯等を10か月かけて実施した。

 虫歯以上に危険なのが歯周病なのだが、以前から下の前歯からたまに出血することがあった。正しい歯磨きを実施しるようにした。まず、歯間のケアのために「フロス」を使って念入りに食べかすを取り除く。歯ブラシで歯と歯茎の境を丁寧に磨くことで歯垢を取り除くのだがスッキリ感がイマイチであった。

 ある日、車運転中の「ラジオショッピング」にて、とある歯ブラシの紹介があった。とりあえず、名称だけメモしてネットで調べてみると、けっこうな評判なので試しに使ってみることにした。その歯ブラシの名は「ソラデー」と言い、柄とブラシ部は取り外しができてブラシのみを交換して使うタイプである。水と歯ブラシに流れる微量電流によって、歯の汚れを浮かせて除去しやすくするメカニズムだそうである。

 実際、使い始めて2週間ほどするとなんだか口の中が爽快に感じられてきて、朝起きた直後の口内のネバネバ感がなくなっている。以後、朝晩の歯磨きは「ソラデー」という歯ブラシを使っている。この歯ブラシは通販のみで店頭販売はしていないが送料無料となっている。

 http://www.soladey.jp/






アンデス楽器の基礎講座開設2017年06月12日 22:30


*** 熊本・菊陽町からのSusurro(ささやき) ***


 ほんの少しではあるが、ここ熊本の地にもマイナーなジャンルである「アンデス音楽」を好む人がいるのは確かだ。曲を聴くだけでは満足できなくて「自ら楽器を演奏したい」という気持ちを抑えられない方々の為に、タイトルのとおり「アンデス楽器の基礎講座」を開設したいと思う。
                                                        
 南米アンデス地方は、北はコロンビア南部から南はアルゼンチン・チリの中部までの広大な範囲を占めているので各地方独自の楽曲(リズム、楽器)があるのだが、この基礎講座では、エクアドル・ペルー・ボリビア・アルゼンチン北部などに拡がっている楽器から、ポピュラーな管楽器と弦楽器それに打楽器に限定する。名曲「コンドルは飛んで行く」の演奏で主に使われている楽器がそれに相当する。
                                      
 当基礎講座は、アンデスの楽器で「ポップス系」を演奏するための講座ではない。あくまでも「アンデス音楽」を演奏するための講座である。したがって、楽譜至上主義とは一線を画し、耳から音楽を覚えて身体(脳)に記憶させることで微妙な雰囲気を出せるようになって頂きたい。(楽譜どうりの演奏の「つまらなさ」を体感してもらいたい)
                                          
 合わせて、アンデス音楽には、楽器による演奏と同時に歌入りの曲が多数あり、多くは「スペイン語」の歌詞なのだがそれ以外にも先住民の言語(ケチュア語・アイマラ語・グァラニー語など)で歌われているものもある。楽曲を習得する場合、自ずと歌詞入りの曲ではスペイン語で歌う必要性がある。この基礎講座では、キチンとしたスペイン語の発音で歌えるように指導する。言い換えれば、「初歩のスペイン語講座」に相当する。
                                 
 管楽器初心者(長年ブランクのある人も同じ)は、最初は酸欠状態になって頭がボーっとなったりする。これは心肺機能が向上していけば自ずとなくなる。
 弦楽器に挑戦する方は、右指の爪を若干伸ばさなければならないことを認識して頂きたい。
                                                 
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*** ケーナ(縦笛) ***
                                                

 アンデス音楽で主旋律を担当する場面が最も多い楽器だろう。この笛の音色に魅せられた人も多い。
                                      
 日本の尺八と同じ原理で音を出す。材料は竹や木でつくられる。竹の方がより素朴な音色が特徴だ。
                                                      
 標準(G調調律)で40cm弱の長さ、3オクターブまで出せるが高音になるにつれて細心の息使いが必要となる。
                                            
 基礎をしっかりと身に着けないと 薄ぺらな音しか出せなくなる。

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*** シーク(パンパイプ) ***




 「サンポーニャ(Zampoña)」と呼ばれるのが多数を占めるのだが、この名称は、南イタリアのバグパイプ「ザンポーニャ (Zampogna」由来である。おそらく南イタリアからの移民がこれを見て祖国の楽器に似た形だったのでこのように呼んだものが浸透して現在の名称になったと考える。先住民アイマラ族の言葉で「シーク」と呼ばれる。


 長さの違いで音階をつくる。ペットボトルに息を吹き込んで音を出す原理。この種の楽器は世界中に点在する。より原始的な楽器だからである。


 カスレ音が特徴だが、十分な息(空気)を吹き込むことで迫力のある音を作り出すことができる。そのためには、ケーナ以上に心肺機能の向上が必要不可欠になる。当講座でも、それを達成すべく基礎体力増進を図りたい。

  参考) 南イタリアのバグパイプ <ザンポーニャ(Zampogna)>



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*** チャランゴ(南米ウクレレ) ***




 ハワイ生まれのウクレレと調弦がほぼ同じ(ただし弦はチャランゴの方が多い)なのでチャランゴのコード進行ができたら ウクレレを初めて手にしてもコード弾きができる。どちらも、スペイン、ポルトガルの中世の弦楽器(ビウエラ デ マノ)と呼ばれれる小ギターが基になって進化してきた楽器。


 小さいが、リズムを刻んだり、つま弾いてメロディーを奏でたりと大いに活躍する弦楽器。この音色に取り付かれるともう抜けられない状態になるはず。現在は改良が重ねられ、音量と音色が飛躍的に向上している。


 基本は、リズムを刻む感覚を身に着けることと、「かき鳴らし」奏法を習得することが基本中の基本。



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*** ボンボ(太鼓) ***



 素朴な太鼓である。バチで叩けば音は出るが、叩き方次第で音の立ち上がりが変わり音色に影響する。

低音域をカバーすると同時に、リズムを刻んで楽曲の土台となる。叩き方によって曲の厚みが大きく左右される。

 上記、管楽器(ケーナ・シーク)や弦楽器(チャランゴ)を学ぶ方は是非ともこの打楽器を体験してリズムを習得してもらいたい。演奏に大いに役立つこと間違いなし。


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 「初めての方」はもちろん「既にアンデス楽器を持っているけれど一度挫折したという方」、さらには「基礎を再度やり直したい現役の方」も挑戦してみてはいかがですか???

 もし、詳しい話を聞きたいかたは下記のメールへご一報くださいませ。

 Mail:  zanahorias777@gmail.com  (かわの)



ボンボ (南米太鼓) の リペアー2017年06月23日 17:01

 *** 熊本・菊陽町からのSusurro(ささやき) *** 

 最近、打楽器の魅力をヒシヒシと感じるようになり、本気で練習してこなかったボンボ(南米太鼓)を叩いてみたくなった。そこで、今から1年前の2016年6月、我が家の納戸に眠っていた35年以上前の2台のボンボ(南米太鼓)を引っ張り出してみた。

  1台目は、当時取り扱っていた「アンデスの家・ボリビア」より購入したものだが、張ってある皮が異常に分厚く、こもった音でイマイチだったので長く使わずに放っておいた。(直径38cm 高さ50cm)ベニア胴にアワイヨを巻き付けてある、「ボンボ・クリオージョ」タイプである。 Aタイプ

 ** Aタイプ <ボンボ・クリオージョ ( Bombo Criollo )> 胴は、ベニヤ板を円筒状に曲げたもの




  もう1台は、長年の友人で対馬在住のN氏が30数年前に我が家に来た時にかさばるので一時的に置いて行ったもので、ずっと物置に眠っていたものだ。

 引っ張り出してみると張ってある皮の部分の劣化が激しくボロボロ状態で、虫食いのように穴が何カ所も空いており叩けば陥没してしまいそうな状態だった。Bタイプ


 ** Bタイプ <ボンボ・レグエロ ( Bombo Legüero )> 胴は、一本の木をくりぬいたもの


  N氏へ「傷んだ状態のボンボの写真」を送付してこの楽器の取り扱いについて判断を仰ぐと、ご本人の記憶からも薄らいでいたので思い出してもらうのに若干時間を要した。そこでN氏曰く、「そちらで処分してくれ」との返答。

 このボンボの入手先を伺うと、当時「中南米音楽(現、ラティーナ)」と言う月刊誌を発行していた、(有)中南米音楽<現在、ラティーナ>という出版社の代理部「アンデス楽器や衣装、レコード等の輸入販売部門」から購入したものだそうで、(直径34cm 高さ45cm)の比較的小型のくり抜き胴タイプだ。




 2台共に楽器として叩けるようにするには、皮を張り直す必要がある。そこで2016年8~9月にかけて、アフリカの太鼓(ジャンベ)の店で取り扱っている「張り替え用のヤギ皮」を探しアウトレット品(5枚で24,000円)をゲットした。


 まずは、基本的に皮の張り替えのみで済むクリオージョタイプのボンボから始めることにした。以前からステージで動き回るのにちょっと動きづらさが気になっていたので、この機会に胴の長さを10cm短くカットした。30数年経過した胴の部分はベニヤ板を丸めたものなので、剥がれかかっていた箇所には接着剤を流し込んで補修をした。



 残念ながら、このボンボの皮張り作業の写真はないが、水に2時間ほど浸して柔らかくなった皮を円形の枠にタッカーを使って張り付けていく作業を行い、皮が乾かない内に胴と皮を張った内枠および外枠を組んで紐で締めていくと完成である。

 皮が十分に乾燥するのに数週間を要した。その後、毛が長すぎると音がこもってしまうので、音の響きを確認しながら
ハサミを使って毛を短くカットした。


 ** 完成したAタイプのボンボ (修理前より胴の高さが10cm短くなった) 2016年10月中旬 完成






 次に、Aタイプのボンボから遅れること7か月、2017年5月上旬からBタイプのボンボのリペアーを開始した。

 このボンボ、非常に素朴で一切塗装されていない。分解して各パーツに分けると、丸太をくり抜いた胴の厚みが2cmほどあり、抱え上げるとかなり重い。そこで、胴の内側をノミを使って削り厚みを1.2cm程度まで薄くした。



 ** ノミを使って内部を削っている途中の状態(周りに削りカスが散乱している)

 新規にノミを購入してすべて手作業で行ったが、1日3~4時間の作業で3日間ほど要した。



 ** 内部を削り終わった状態(外側はまったく塗装されていない)




 余りにも見た目が素朴すぎるのでこの機会に塗装することにした。

 胴の外側は、サンドペーパーをかけて表面を滑らかにした。

 下記写真がサンドペーパー後の各パーツ。


 ** 内部を削って厚みを薄くしたくり抜き胴(中央)と皮を張る内枠(左側)および固定する外枠(右側)


 2017年6月上旬、胴の部分の塗装を開始。塗料はウレタンニスを塗り重ねていく。

 ** 1回目を塗ったところ


 塗る度に1時間以上の乾燥時間をを要するので、6回ほど塗り重ねるのにまる2日間を費やした。

 塗り重ねるにつれて色が濃くなりかつ光沢もでてきた。

 同様に外枠も重ね塗りを行った。

 塗装後の色は、最後に出てくる完成した写真(下)にて確認できる。





 次に、内枠に皮を張る作業に移るが、直径が34cmと小径なので、ヤギ皮1枚で両面分を確保できた。

 ** 1枚のヤギ皮から2枚分を確保(アウトレット品なのであまりいい皮ではないようだ)


 この皮2枚を水に浸して柔らかくするまでは、Aタイプのボンボと同じなのだが、皮を固定する内枠の形状が異なり、こちらのBタイプではタッカーを使って固定することができない。

 タタミ針に荷造り用の紐を通して、枠に皮を密着させて縫っていく作業となる。


 ** 水に浸して柔らかくした皮を針と糸で枠に縫い付けているところ


内枠に縫い付けた皮2枚を 塗装を終えた胴の上下から被せて外枠を使って固定し、紐で締めてゆけばBタイプボンボのリペアー完成となる。

胴の色は、「ブラックオリーブ」、枠のそれは、「マホガニー」。

完成写真(下)のように、リペアー以前とは別物のように生まれ変わった。

肝心の音は、よく響く。


** 完成したBタイプのボンボ (新たに塗装を施した) 2017年6月中旬 完成




 ** リペアが終了した、AとB両タイプのボンボ 

 今回、締め紐はそれぞれの胴の色にマッチするように、Aタイプには「赤」、Bタイプには「グリーン」を選んだ。

 さあ、どんなリズムを刻もうか。。。。。 「チャカレーラ」「クエッカ」「バイレシート」「ワイニョ」「サンバ」などなどリズムの宝庫である南米音楽を楽しもう。