アンデス楽器の基礎講座開設2017年06月12日 22:30


*** 熊本・菊陽町からのSusurro(ささやき) ***


 ほんの少しではあるが、ここ熊本の地にもマイナーなジャンルである「アンデス音楽」を好む人がいるのは確かだ。曲を聴くだけでは満足できなくて「自ら楽器を演奏したい」という気持ちを抑えられない方々の為に、タイトルのとおり「アンデス楽器の基礎講座」を開設したいと思う。
                                                        
 南米アンデス地方は、北はコロンビア南部から南はアルゼンチン・チリの中部までの広大な範囲を占めているので各地方独自の楽曲(リズム、楽器)があるのだが、この基礎講座では、エクアドル・ペルー・ボリビア・アルゼンチン北部などに拡がっている楽器から、ポピュラーな管楽器と弦楽器それに打楽器に限定する。名曲「コンドルは飛んで行く」の演奏で主に使われている楽器がそれに相当する。
                                      
 当基礎講座は、アンデスの楽器で「ポップス系」を演奏するための講座ではない。あくまでも「アンデス音楽」を演奏するための講座である。したがって、楽譜至上主義とは一線を画し、耳から音楽を覚えて身体(脳)に記憶させることで微妙な雰囲気を出せるようになって頂きたい。(楽譜どうりの演奏の「つまらなさ」を体感してもらいたい)
                                          
 合わせて、アンデス音楽には、楽器による演奏と同時に歌入りの曲が多数あり、多くは「スペイン語」の歌詞なのだがそれ以外にも先住民の言語(ケチュア語・アイマラ語・グァラニー語など)で歌われているものもある。楽曲を習得する場合、自ずと歌詞入りの曲ではスペイン語で歌う必要性がある。この基礎講座では、キチンとしたスペイン語の発音で歌えるように指導する。言い換えれば、「初歩のスペイン語講座」に相当する。
                                 
 管楽器初心者(長年ブランクのある人も同じ)は、最初は酸欠状態になって頭がボーっとなったりする。これは心肺機能が向上していけば自ずとなくなる。
 弦楽器に挑戦する方は、右指の爪を若干伸ばさなければならないことを認識して頂きたい。
                                                 
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*** ケーナ(縦笛) ***
                                                

 アンデス音楽で主旋律を担当する場面が最も多い楽器だろう。この笛の音色に魅せられた人も多い。
                                      
 日本の尺八と同じ原理で音を出す。材料は竹や木でつくられる。竹の方がより素朴な音色が特徴だ。
                                                      
 標準(G調調律)で40cm弱の長さ、3オクターブまで出せるが高音になるにつれて細心の息使いが必要となる。
                                            
 基礎をしっかりと身に着けないと 薄ぺらな音しか出せなくなる。

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*** シーク(パンパイプ) ***




 「サンポーニャ(Zampoña)」と呼ばれるのが多数を占めるのだが、この名称は、南イタリアのバグパイプ「ザンポーニャ (Zampogna」由来である。おそらく南イタリアからの移民がこれを見て祖国の楽器に似た形だったのでこのように呼んだものが浸透して現在の名称になったと考える。先住民アイマラ族の言葉で「シーク」と呼ばれる。


 長さの違いで音階をつくる。ペットボトルに息を吹き込んで音を出す原理。この種の楽器は世界中に点在する。より原始的な楽器だからである。


 カスレ音が特徴だが、十分な息(空気)を吹き込むことで迫力のある音を作り出すことができる。そのためには、ケーナ以上に心肺機能の向上が必要不可欠になる。当講座でも、それを達成すべく基礎体力増進を図りたい。

  参考) 南イタリアのバグパイプ <ザンポーニャ(Zampogna)>



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*** チャランゴ(南米ウクレレ) ***




 ハワイ生まれのウクレレと調弦がほぼ同じ(ただし弦はチャランゴの方が多い)なのでチャランゴのコード進行ができたら ウクレレを初めて手にしてもコード弾きができる。どちらも、スペイン、ポルトガルの中世の弦楽器(ビウエラ デ マノ)と呼ばれれる小ギターが基になって進化してきた楽器。


 小さいが、リズムを刻んだり、つま弾いてメロディーを奏でたりと大いに活躍する弦楽器。この音色に取り付かれるともう抜けられない状態になるはず。現在は改良が重ねられ、音量と音色が飛躍的に向上している。


 基本は、リズムを刻む感覚を身に着けることと、「かき鳴らし」奏法を習得することが基本中の基本。



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*** ボンボ(太鼓) ***



 素朴な太鼓である。バチで叩けば音は出るが、叩き方次第で音の立ち上がりが変わり音色に影響する。

低音域をカバーすると同時に、リズムを刻んで楽曲の土台となる。叩き方によって曲の厚みが大きく左右される。

 上記、管楽器(ケーナ・シーク)や弦楽器(チャランゴ)を学ぶ方は是非ともこの打楽器を体験してリズムを習得してもらいたい。演奏に大いに役立つこと間違いなし。


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 「初めての方」はもちろん「既にアンデス楽器を持っているけれど一度挫折したという方」、さらには「基礎を再度やり直したい現役の方」も挑戦してみてはいかがですか???

 もし、詳しい話を聞きたいかたは下記のメールへご一報くださいませ。

 Mail:  zanahorias777@gmail.com  (かわの)



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